County Line Trail Head
Carson-Iceberg Wilderness/Stanislaus National Forest
標高 7,200フィート付近
2005年6月25-26日


一泊二日のLeave-No-Trace(LNT)講習会は、Pinecrest Ranger Stationのミーティングルーム(下の写真)で始まった。講師はStanislaus Wilderness Volunteer(SWV)のBrentとInyo National ForestのLone Pine Ranger Station(主にMt. Whitneyを管轄)から赴いてきたBrian。二人ともLNTの指導員を教育する為の資格Master Trainerのタイトルを持っている。


まず簡単な自己紹介とQ&Aの後、LNTの教育ビデオを見る。Q&Aの時に一番盛り上がった話は、Mt. Whitneyのトイレ状況だった。トレイル沿いのトイレが飽和状態になりつつあるので、自分の排泄物を専用のバッグで持って帰ることを勧める動きが高まりつつあることであった。Brianはその手前、今回もその用具を使うと言っていた。昔登っておいて良かったと、思わず喜んだTであった。その後受講生は二つのグループに別れ、それぞれの講習場(Carson-Iceberg Wilderness)に向かう。TはWaltの大型ピックアップトラックに乗せてもらう。WaltはリタイアしてPinecrest付近に住んでいるそうだ。去年はPinecrest Ranger StationでSWVのボランティア事務員をしていたが、今年からは季節職員として採用され、働いている。もう一人の同乗者は、ケンタッキーから学生ボランティア活動でカリフォルニアに来ているJeremy。シエラネバダの美しさにえらく感動していた。National Park ServiceかForest Serviceに就職したいとのことである。 林道の走行も含み、40分ほどでTHに着いた。目的地はクロスカントリーでほんの15分ほど歩いたところにあった。汗もかかずに着いてしまう。今日は7人が、それぞれの課題:[1]Plan ahead and prepare(food & gear)、[2]Travel on durable surfaces(on and off trail)、 [3]camp on durable surfaces(campsite selection)、[4]dispose of waste properly、[5]respect wildlife(Bears)、[6]respect wildlife(other critters), [7]Be considerate of other visitors について話をする。各トピックの後には、講師のBrentが捕捉やコメントを入れていく。各自工夫してデモあり、対話ありの形式で進んでいった。雷雲ができかかる空模様で、日も隠れ、風も吹き、かなり寒かった。夕食の後、各自が過去に行ったWildernessでの悪事や、いい思い出について話をする。Tは岩の上でした焚き火のことや、fire ringを作った事などを話す。他には川や池で体や食器を洗ったなどの告白があった。陽も大きく傾き、なんとなく懺悔の雰囲気であった。


8時に解散し、自分のテントに戻る。今回は、風水的にもなかなかすばらしい場所に天場を設定する事ができた。空も晴れてきたので、こそこそと持ってきたシエラストーブでミニ焚き火をしながら、バーボンをちびちびと飲み、9時には就寝した。ふと目が覚めたときに空を見上げると、北斗七星がかなり明るく輝いていた。次に目が覚めたときには、月明かりで空も岩も明るかった。 註:Tはこのストーブを夕食時に、デモをして一部の賞賛を買った。


朝5時、鳥の鳴き声で目を覚ます。紅茶を沸かしてPower Barの朝食をとり、テントを撤収し始める。他のメンバーば7時ごろに起きだしてきた。どうもバックパッカー系は寝坊が多いようだ。数人はテントも使わず、岩の上でごろ寝をしていたようだ。ミーティング場は、やっと8時ごろに陽が射し、温まってきた。8時半からは残った6人が話を始める[1]Plan ahead and prepare(pre-trip information、[2] minimize campfire impacts、[3]leave what you find、 [4]How to build a mound fire、[5]LNT stock techniques、[6] front-country LNT。TはJohn Muirも昔は無茶苦茶なキャンプファイアーをしていた事や、最近Cherry Creekで見かけた、放置された焚き火のことなどを交え、ロウインパクトの焚き火の仕方を話す。そして最後に、どうしても焚き火をしたい人は、シエラストーブを使おうねと述べてしめくくる。昼食時に、WaltとEl Dorado National Forest(Lake Tahoeの西岸)のRanger StationのNancy女史からNational Forestがどのように予算を得ているか等について話を聞いた。管轄によって、豊かさに違いがあるようだ。我らがStanislaus National Forestは、かなり貧乏なようだ。またその財源は、林業者からの上納金に大きく頼っているらしい。しかしボランティアの数に関して他を寄せ付けないようだ(SWVはUnpaid Forest Service Employeeと自慢している)。12時半にはキャンプ地を出発、2時前にPinecrestへ戻る。最後に、今回学んだ事をどのように実践していくかについて短い作文を書いた後、講習修了のバッジを授与されてお開きとなる。一月後には免状が送られてくるらしい。



最後に授与されたピン。なんとなく怪しげな宗教団体のバッチという雰囲気がしないでもない。