Glen Aulin
7,900ft.付近
Yosemite National Park

2004年6月5日

2週間前に気が変わってその場で行くのを取りやめた、Falls Ridgeへ出かけることにした。 このFalls Ridge、Glen Aulinから派生し西に延びる岩尾根で、三大瀑布一帯の南側 斜面を形成している(北側はWildcat Pointをはじめとする垂直の岩壁が聳えている)。 太陽の向きから考え、瀑布の俯瞰・撮影にはなかなかよさそうだ。 Glen AulinからTuolumne Riverの南側を歩いていき、California Fallsから 傾斜の緩そうな岩場を登っていけば、尾根の鞍部にたどりつけそうだ (尾根の縦走は吉野屋の技術では不可能)。



いつもの駐車スポットには先客(ロッククライマー)がいたので、数百メートルほど戻ったところに駐車。 今日は暖かく(47度)、シャツ一枚で8時過ぎ行動を開始。Glen Aulinへぬける近道ルートにもう雪は無かった。 Tuolumne渓谷の水量に変化は感じられなかった。Glen Aulin High Sierraキャンプの橋の直前で 渓谷の南側に入りこみ、南側の岩壁とTuolumne Riverの間を進んでいく。一番上の写真を撮った時点では 倒木をまたぐくらいのやさしいクロスカントリールートであった。しかしそのうちアスペンが密生し始まり、 枯れ木、ボールダーとあいまって歩行スピードは一気に落ちてしまった。


結局California Fallsに着いたのはなんと出発から3時間後。 Glen Aulinからは1.3マイルほど進むのに1時間半もかかってしまった。 という訳で今日のFalls Ridge行は不可能と悟る。


滝周りでウダウダしたあと、TはFalls Rideへと続く岩の斜面の偵察をしに行く。 上手くつないでいけば斜面のトラバースに特に問題は無かった。やっとWildcat Pointの 前衛壁と滝の全形がカメラに収まるようになったので、撮影。 突然Aからトランシーバで連絡が入り、滝の反対側にハイカーがいるという。 いて当たり前である。あとから話を聞くと、どうもAは北側にトレイルがあるのを 全く知らなかったようだ(着替えとタオルを持ってトレイルを使い滝までアプローチ、流れの緩いところで川を 渡るのが一番楽で速いかなと思った)。


まあ、敗退の日もあるだろうということで、帰途に着く。これは藪漕ぎの図。 後方はGlen Aulin方面。 アスペンの林は遠くで見ると綺麗なのだが、いざ通りぬけるとなると かなり辛いことがわかった。枝が横に伸びており掻き分けなければならないし、 踏むとよく滑る。そこにボールダーと倒木越えが組み合わさったため、この藪漕ぎは困難を極めた。


敗退気分を振り払う為ちょっと寄り道、ドームの上で景色を楽しんで帰る。 後方はDana、Gibbs、Mammothの三山。4時に車に戻る。



おまけ写真: Aspenと倒木の藪。5メートルも離れると姿が見えなくなってしまう。 Aは淡い色のシャツを着ていたので、藪漕ぎのあとは焼けた木の墨、アスペンの木の白い粉、 砂埃跡が特に目立ち、遭難者のような様相をしていた。クリーンであるべき ヨセミテハイカーの容姿には程遠いものがあった。