Bartlett Creek偵察
7,500ft.付近
Yosemite National Park

2004年5月29日

メモリアルデイ・ウィークエンドの道路は有名どころが混雑するので、今日はYosemiteの辺境で遊ぶ事にした。 昨年秋に初めて行ったきりの「トレイル網の大空白地帯(Tが命名)」を西側から偵察する。 出発地点はCherry Lake東側のLake Eleanorトレイルヘッド。一帯は昨日の嵐のおかげで 地面はやや湿り気味、空気も冷たく澄んでいる。8時出発、まずはKibbie Creekトレイルを 4マイル強ほど登っていかねばならない。 シーズン始めでもあり、かつ人気がない一帯でもあるので、トレイルはあまりはっきりしていない。

後記:帰ってきてからもしやと思い、Ben SchifrinのEmigrant Wildernessを読み返してみた。Cherry Lakeの 章に記述(CL-2,CL-3)があり、我々がクロスカントリーで歩いたあたりにはトレイル跡があるらしいとのこと。 確かに所々獣道のようなところがあった。本が出版されたのは90年なので、今はもう廃道になっていても おかしくはない。またBartlett、Kendrickの両渓谷についても10行ほど書いてあった。
"I recommend against attempting to descend Bartlett Creek below the confluence of the streams from Flora and Spotted Fawn lakes-it is a narrow, brush-choked gorge. For the same reasons, the Eleanor-Kendrick Creek drainages are also not recommended, though they offer total seclusion, magnificent virgin-conifer forest, and truly stupendous sheer, clean granite walls and small domes."



Kibbie Creekでの渡渉点探し(写真上、帰りに撮影)や、迷い道の為意外と時間がかかり、 2時間強ほどで予定の分岐点(トレイルが尾根を越えKibbie Lakeに下っていくところ) に着いた。そこからクロスカントリーで進む。一帯は過去の火事のせいか下ばえがほとんど無く、 きわめて歩きやすい。尾根ぞいにひたすら進んでいく。


1時間ほどで今日の最高地点(7,700ft.付近)に着く。いよいよ空白地帯が木々の間に見え始まった。 写真ではよく見えないが、右側のほうにはDana、Mammoth、 Tuolumne、 Hoffmann、 Clarkといった高峰が見える。 ここから東南東(写真中央やや右より)に向かい下っていく。


灌木地帯を越え、岩場歩きをすること1時間でBartlett Creek(写真)を見下ろせるポイントに 着いた。このBartlett Creekは昨年見に行ったKendrick Creekに注ぎこむのであるが、 はなはだ不思議な流れ方をしている。説明はややこしくなるので省き、 とにかくこの地点だけが(歩きだけで到達できる)谷を俯瞰できるポイントである。


ふと見ると小さなSugar Pineの木が生えていて、コーンをいくつかつけていた。


Bartlett Creekの下流方面を見る。クリークはAの右斜め上のあたりで突然90度方向を変え、 Kendrick Creek(手前の尾根の裏側を流れている)に注ぎ込む。はるかかなたにはLake Eleanorが見えている。 勿論Aのすぐ後ろは断崖絶壁となっている。




既に5時間近く経過しているので帰ることにする(写真はBartlett Creekを 俯瞰したポイントのすぐ反対側)。 最高地点に戻った頃から雲があちこちに浮きはじめ、太陽光線がかなり遮られる。 樹林帯とあいまって気温はやや涼しめ、快適に歩むことができた。 所々でJeffrey Pineがバニラの芳香を漂わせていた。またこの辺には腕を目いっぱい に広げた立派なSugar Pineがたくさん生えていた。場所によっては蕨がかなり生えている。 思わず今夜のおかずに摘んで帰ろうかと思った。 4時45分トレイルヘッド帰着。結局行動中は全く人に出会わなかった。 ますます大空白地帯への興味が高まった一日だった。


最高地点そぐそばの無名峰に三角点があるらしいので、寄り道して探し回った。 Kibbieと書かれた測量マーカーを発見できた。