Mt. Shasta
カリフォルニアのずーっと北
トレイルの長さ:片道約4マイル
一番高い所:14,162フィート(4,300mぐらい)
登らねばならぬ高さの合計:6,500フィートとちょっと
1997年8月
Whitneyより低いし、トレイルも短いので、6時間もあれば行って帰ってこられるだろうと
完全にこの山をなめておりました。しかし。
車が目的地に近づくにしたがって、何となく白く見えてくるあたりを指して、
「あれは雲か、まさか雪ではあるまい」
と、もめ続けたのでした。
後記:これが軽率登山のピークだった。とにかく風が強く、低体温症になりかけたAであった。
さすがの無謀者Tも、これは無理だと勇気ある撤退の勇断をした(というか、常識をようやく働かせた)のであった。これを境にして
吉野屋の登山関系の出費が急増することになる。ところで前日は
Shasta Cityでサンドイッチとワインを買って夕飯としたが、あまり山では合わないことに
気づき、これ以降、山でのアルコールはビールかバーボンが主流となる。
アタック前夜。トレイルのすぐ前のキャンプ場です。
白いものはやはり雪だったのですが、ここでもまだ「トレイル上にまでは、まさか雪はあるめえ」
と、勝手に安心してしまった私共は夜更けまで酒盛りを続けたのでした。
そして翌日。
まさかの状況が待っておりました。
標高10,000フィート付近。
この辺りから小石混じりの強風が吹きまくって、雪も飛んでくるし、痛くて寒い。
万が一のために用意したダウンジャケットが必要になるとは。
ビベンダム君になってあやうく低温度症を免れたA。
ここから先は、見事な雪渓が待ち構えていました。
とてもとてもピッケルだけでは進めましえん。ちゃんとした登山靴とアイゼン、
それと正しい登山用のお洋服が必要なのでした。
というわけで、すごすごと、
そのわりにはあっさりと下山開始。
下りで何人もの登山客とすれ違いましたが、頂上を目指そうとして
お気楽ファッションで歩いていたのは2人だけでした。
この格好が通用するのはこの辺り(8,400フィート付近)まで。
これより上では完璧に場違いであります。
もしパナマ帽をかぶったのが頂上にいたら、重装備の皆さんはどう思ったでしょうか。
このShastaでの経験をきっかけに、
吉野屋は軽装登山と軽率登山を混同しないためにも、装備の充実をはかることになりました。
こーやって見ると、やっぱりこれは山に登る格好ではないです。